我が家(奥さんのご両親も同行)では、毎年「伊勢参り」をしている。とか書きながら、なぜか去年は参れなかった。理由は覚えていない。日が合わなかったのかなんなのか。兎に角、2年ぶりに伊勢参りに出かけることになった!正式な伊勢参りは、外宮をお参りしてから内宮に向かうと言われているが、我が家はあまり外宮には行かない。これまた特に「理由」は無いが、内宮はかれこれ20回以上詣でているが、外宮は片手に余る程度だと思う。(とは言え、外宮も本当に良いところだとは思っている。)
伊勢参り(内宮詣)の道のりは大体決まっている。伊勢うどん→内宮→赤福餅→おかげ横丁散策→晩御飯の流れになる。今回もその流れを踏む予定であったのだが、当日、猛威を振るった台風21号から変化した熱帯低気圧の影響をもろに受けて「大雨」に当たってしまったので大分予定が狂った。
出だしは順調。多少雨には降られたものの、ほぼ傘をさすことも無く、お目当ての「伊勢うどん」に辿り着いた。ただ「大雨」の予報にも関わらず、物凄い人出。いつものお店に入ることはできなかった。
仕方なく、近隣のお店に入る。太く柔らかいうどん。甘じょっぱい濃い~出汁(というのか?)。その昔、長旅で伊勢神宮に辿り着いた人たちの疲れを癒し、かつ胃に負担を掛けないようにということで、この形になったそうだが、歳をとったからなのか、年々このうどんが「本当に美味しい」と思うようになっている。今回も美味かった。牛丼も美味かった。
お腹を満たし、内宮へ向かう。鳥居をくぐって右側通行で宇治橋を渡る。宇治橋の上流側には8本の柱がたっているが、これは「木除杭」といって、万一、五十鈴川が氾濫した際に、上流からの流木による宇治橋倒壊を回避するための杭なのだとか。
橋を渡ると、一気に空気が清らかになる。しばらく進むと御手洗場に着く。正式な「身の清め方」は、五十鈴川で行うのだそうで、今でも多くの人が五十鈴川まで足を運ぶ。しかしこの日は雨の影響か、控える人が多かった。私たちも、今回は五十鈴川のほとりまで行くことはやめにした。またしばらく進むと鳥居が現れる。そこをくぐると左手に神楽殿が見えてきて、その神楽殿の脇に社殿のない石座がある。
四至神(みやのめぐりのかみ)と言うそうで、内宮全体を守っているのだとか。手をかざすとフワーっと掌が暖かくなり、しばらくするとチリチリと心地よい刺激が伝わって来る。行くたびに多少感じ方は変わりなにるのだが、なにかしら、かならず感じるものがあるので、今回も、先ずここに立ち寄り手をかざしてみた。多少肌寒かったせいもあるのか、今回はいつにもまして暖かいものを感じることができた。
ここを過ぎると、辺りは巨木に囲まれるようになり、より一層、空気がピーンと張りつめる。「張りつめる」と言っても神聖で、心地よい張りつめ方だ。いよいよ正殿に近づいていることを感じる。
正殿に詣でて、来た道を引き返し、新車のためのお守りを購入して内宮を後にする。いつもなら「赤福餅」一択なのだが、伊勢うどんの店に入る前に見た感じでは、本店は、物凄い行列だったので、今回は「お土産」を買うことにした。しかも、前から気になっていた「白黒餅」なるものにしてみた。で、替わりと言ってはなんだが、別のお店で和菓子をいただくことにした。
いつもは「赤福餅2つにほうじ茶」なのだが、今回は「練りきりとおうす」。久々に「お抹茶」をいただいたが、「あぁ・・・美味しい・・・」と思う。特に甘さ控えめの生菓子との組み合わせは至福そのものだ。ここで、大雨に見舞われたので、お店には申し訳なかったが、雨宿りもかねて少し長居をさせてもらった。いつもバタバタの伊勢参りなのだが、今回はちょっとゆっくりしたお参りとなった。伊勢参りは、やはりいつ来てもいいものだと思う。
【おまけ】
白餅:ほぼ予想通り、甘さ控えめ、あっさり目の白あん餅。
黒餅:「黒糖使用」ということがはっきりわかるコクのある独特の甘み。
私は、どちらも気に入ったのだが、家族は「白はいいけど、黒は・・・」「結局、普通の赤福餅が一番美味い!」と言っていました。ま、そうだと思います。好き嫌いかな?
ちなみに、もう一つ。「へんば餅」という名物お菓子もあって、これも素朴な甘みでとても美味しいですよ。