母の葬儀が終わると直ぐ、遺品整理と遺産相続手続きが始まりました。父の時は、父が認知症であったため早くから司法書士の先生に後見人をお願いしていたため、その方に相続の手続きも任せっきりでした。
【少し余談】
認知症を発症するまで、父は自分の財産を自身で管理していただめ、認知症発症以降、どこに何があるのかサッパリ解かりませんでした。銀行口座の暗唱番号も、どの印鑑が届出印なのかも解らないため、後見人さんに整理いただくまでは、父の財産がどの程度なのか全く見当もつかず、たとえ家族であっても、と言うか、後見人さん曰くは、「むしろ家族だからこそ」父の口座のお金を自由に動かすことはできなかったのです。後見人さんは、着任後半年程度でその不明な部分を整理してくれました。
父の遺産相続当時は、まさか翌年に母が亡くなるなどとは考えてもいませんでしたので、全て母の相続としてました。今回は、ある程度遺産も明らかになっていたので「兄弟で三等分するで良いか?」と安易に考えていましたが、手続きを進める中で、実は健忘症を患っていた母の財産も明確ではないことが判明しました。迷わず後見人さんに再登場をお願いしました。ただ、今回は、父の時とは逆に「家族しか手続きできない」ことがめちゃくちゃ多い・・・。それでも可能な限り「委任状」により後見人さんに対応していただきました。
【少し余談 その2】
「委任状」も結構大変で、当然のように権利者(兄弟3人分)全員の委任状が必要であり、場合によっては印鑑証明等も必要になります。その連絡窓口を私が勤めることになっていましたので、これが結構、手間!でした。
結局、いろんなやり取りに時間がかかったこともあり、半年くらい、バタバタしていたと思います。そのおかげで、本当にあっという間に、母の1周忌を迎えることになってしまいました。しかも、母の1周忌は、父の3回忌と合祀することになったので、母の1周忌は少し前倒しになったのです。それでも、1周忌までに相続の整理が着いたと思っていた矢先、後見人さん(既にこの呼び名はおかしいのですが、便宜上このままで)から「お母さん宛に遺族年金未払いの通知が届いています。こちらでは対応できませんので、先ずはそちらでご連絡してみていただけませんか。」との連絡が入りました。「え~、、、まだ続くの~?」と思いながらも、生前、ボケたはずの父から「遺産の整理とか、後のことはちゃんとやってくれよ!」と、結構しつこく釘をさされていたので、ここはやりきるしかありません。幸い、1周忌法要で兄弟に会う機会もあるので、「私が窓口になること」「受け取ることになる未払い分は3等分すること」等、今後の進め方を対面で確認することができることは、安心材料でもありました。
とはいえ、結局この未払い金受け取りにも、そこそこの労力と時間がとられ、僅かとはいえ財産整理の大変さを痛感し、「人が亡くなる」ということがいかに大事(おおごと)なのかということを思い知らされました。