まい うぃる(akarui isho)

いろいろ書いておこうかな~?と…

とっても「家族葬」その1

父の死を確認してすぐ、看護師さんから

「お迎えは何時ごろの予定ですか?」

と聞かれましたが、初めてのことなので、何を聞かれているのかサッパリ解からない。

「え?私だけですけど・・・」

「あ。いえ。葬儀社の方は、未だの感じですか。」と言われて、やっと気が付く。

 

そこから、取り合えず思いついた近くの有名葬儀社へ電話をしました。「誠に申し訳ございませんが、死因は?」との質問。私が「老衰ですが」と答えると、「大変失礼ですが、コロナでは無いということでよろしいですか?」これまた申し訳ない。今はそういう時期ですよね?「あ、そういう・・・。はい。コロナではありません。」「では、1時間ほどで、お迎えに上がります。」看護師さんにその旨を伝え、しばらく父の横でお迎えを待ちます。

待っている間、ずっと父を見ていた気がします。久々に見る、穏やかな父の顔。初めて見る身内の死体。父に「ご苦労様でした。」と思う以外、何も込み上げてくるものはありません。涙も出なかった。

 

腰の低い、丁寧な男性がお二人、迎えに来てくれました。手際よく父を運び出すと、葬儀場へ向かいます。夏だったこともあり、部屋に入ると大きなガラス張りの冷蔵庫のような機械に父は納められました。「一晩、ここに居ても良いのですか?」と確認すると、担当の方は、「大丈夫ですが、お線香もろうそくも、こちらで適宜管理しますので、お休みなっていただいても結構ですよ。」とやさしく説明してくれました。

朝になるまで、4時間位だっと思いますが、ずっと父の側で過ごしました。

 

「あ、朝ごはん」と気づき、近くのコンビニで朝食をとり、葬儀場のロビーでボーっとしていると、妻が到着しました。然程時間を空けず、兄夫婦も到着します。頃合いを見計らって葬儀社の担当者も合流。葬儀の打ち合わせが始まります。日程、場所、人数、お花、棺桶等々・・・決めることの多いこと。ただ、これもコロナのせいもあって、基本はごく近しい親族のみで行うのがここ最近の主流なのだそうです。父の葬儀も母と兄弟、ごく一部の知人のみで行うことになりました。

 

全ての段取りが決まり、その日の晩のお通夜のために、母を迎えに行きます。ガラスケースの中の父を見た母は、悲しそうに、そして少し安堵の表情を見せて「いやぁ、ええお顔してるやんか。良かったなぁ」と笑顔で手を合わせます。「あんたも、ご苦労様でしたな。おおきにな。」と私を労ってくれました。

 

当日の通夜、翌日の本葬、火葬、初七日法要を滞りなく終えた後、母を施設に連れて帰るのは、ご本人の希望もあって、母の友人Aさんにお任せしました。真っ直ぐ帰ったかどうかは解りませんが、お二人も久々のご対面だったので、嬉しそうでした。

 

残った兄夫婦と私夫婦で、最後のお仕事。葬儀のご精算です。人数も少なかったですし、最短の日程でつつがなく終えたのですが、かかった費用は200万円。初めてで、急な話だったとは言え、なんかこう、もっと考えないと駄目だったなぁと。兄とは、「不謹慎だけど、母の時は、もうちょっと考えないと駄目だね。」と反省し、その場を離れました。

 

【その他のこと】

父の葬儀は日蓮宗法華経)でした。葬儀は木の位牌で、100日法要と納骨の際に正式な位牌と交換になります。葬儀が終わった際に、木の位牌の写真を撮り、戒名を書いた紙を住職から受け取り仏具店で本位牌を作ってもらいます。大体1月くらいでできたはず。値段は本当にピンキリで色も形も、まぁ豊富にあること。結構迷いますよ。

 

実はネットで買えたりします。

 

 

納骨までの間は、母の部屋に骨壺と木の位牌をおいてもらいました。施設では火は使えないので、線香は無し。電池式の蝋燭もどきと造花を供えます。母に「ちゃんと毎日手ぇ合わせたってや!」と冗談半分に言うと「そうやなぁ・・・」と苦笑いしてました。ま、ぼちぼちで良いと思うわ。